旅する動機はいつもいい加減。14歳でリミッターが外れた大学生は意外と保守的だった#旅バカ

こんにちは!インタビュアーのタイキです。
最近Youtuberの影響で危険な場所へ行くクレイジーな若者がかっこよく見えますよね。今回インタビューさせていただいた#旅バカはそんな方ではありません。周りを疑い、流されない自分の軸をしっかり持って海外へ行くため、危険な目には一度もあったことがない方です。どのような目的で旅にのでしょうか?
ただ旅をしているだけでない、軸の大切さを教えてくれる、そんなインタビューとなっています。是非、安全に旅に出ませんか?

アラビア語が好き過ぎて大学は...

たいき

こんにちは、今日はよろしくおねがいします。

坂口さん

よろしくお願いします。

坂口さん

坂口大貴といいます。1996年生まれの大学4年生です。現在日本の大学を休学中です。

たいき

日本の大学ですか?

坂口さん

今はサウジアラビアの大学の日本分校に通っています。いわゆるダブルスクールってやつです。

たいき

ダブルスクール!
そこはどんな学校なんですか?

坂口さん

イマームサウード大学というところに通っています。
そこでは、授業はすべてアラビア語で、僕はイスラム法学を学んでいます。サウジアラビアの文化が肌で感じられるんですよ!
サウジアラビア大使館の付属施設としてあって、今日は大使のイベントがあるから、終日休みなんです。外交行事では警備上の理由で入れないんです(笑)。
その学校には日本人が4割、日本在住のイスラム教徒が6割くらいいます。スーダンの人も多いですね。

たいき

なぜそこに入られたんですか?

坂口さん

アラビア語がやりたくて。
ずっと英語が苦手で、他に何かあるかなと思ったとき、人と違うことをするのが大好きだったので。
アラビア語やっている人いなくない??
と思って勉強し始めました。
あと、中東史も好きだったので。

たいき

そんな留学のやり方もあったんですね。
日本の大学生としてはどのような生活を送られていたんですか?

坂口さん

大学1年生は単位のために授業をひたすらとっていました。
夏休みには香港、東南アジア、南米など11カ国にバックパッカーとして行きました。
2年生の後期にはカイロ大学へ留学もしました。
一つの国に行って、ついでに近隣諸国も行って、それで滞在期間が延びたりします。
だから、航空券は行きのみしか買わないんです。

たいき

もう自己紹介だけで「バカ」ですね!(笑)

今しか行けない国、それが北朝鮮

たいき

ではそろそろ本題の北朝鮮についてお聞きします。
なぜ北朝鮮へ行ったのですか?

坂口さん

まず「北朝鮮」と聞いたときに、「今しか行けない」と思ったんです。
昔の旅人に、ソ連と東西ドイツに旅した人の話を聞いて。
あ、親なんですけどね(笑)。
その地は、10年後統一してるかもしれない。だから今しか行けないし、自分の目で見てみたいと思って行ったらしいんです。だから北朝鮮も今しか行けないって思ったんです。

たいき

北朝鮮て日本から行けるんですか?

坂口さん

日本からは行けないんですよね。北京から平壌行きの電車か飛行機で入国できます。あと、個人旅行はできるけど、自由旅行はできません。日本にも北朝鮮ツアーをしている会社はあるんですよ。
僕は中国の北朝鮮直営の代理店で申し込みしました。
入国ビザや往復切符のことはすべてガイドにお任せって感じでした。

たいき

北朝鮮へ行ってみてどうでした?

坂口さん

良いところしか見せないっていう感じでした。
あと、「日本の次に治安がいい」「社会主義色が強すぎる」「共和国ではない!」
というイメージを持ちました。
市民目線でも現地を見たくて、「地方行きたい」と言ったらだめ!って言われ、世界遺産と都市しかだめ!みたいな。
北朝鮮にいる間はずっとガイドさんがついていて、24時間行動を管理されるんです。
旅行のプランもあらかじめ決められているんです。宿泊先は超高級ホテルのみ。
旅費は20万位かかりました。
でも、コンサートホールやカジノでは、日本円が使えるし、ツアーさえ手配すれば行けますよ。

▲北朝鮮ツアーの見積書

坂口さん

少し怖かったことは、
観光客には政府の護衛が24時間つくので、
ホテルに泊まって目が覚めたら違う場所にいたらどうしようと思ったことです。(笑)

たいき

寝てる間が一番怖いですよね。無事で良かったです。(笑)

うざくない国だったエジプト

たいき

カイロ大学でのこともぜひ聞かせてください。

坂口さん

カイロ大学在学中は、旅はスーダン、イスラエルしかいけませんでした。あとでいっぱい行きましたけどね。(笑)
でもエジプト旅行は結構していました。エジプトは町と町の移動時間がかかりすぎるんですよ。
地図ではでてこないような村にも行きました。
都市からバンで3時間もかかりました。砂漠の中に村が一つみたいな。

たいき

エジプトでも相変わらず旅人ですね。
エジプトってどんな国だったんですか?

坂口さん

エジプトって日本の恋愛と違って、宗教的に自然に出会って結婚とかはないんです。
だから街でデートとかしてると、変な目で見られてしまうかもしれません。男女で歩いているのはほとんど夫婦。でも最近はお見合いせず日本のように自然に出会って結婚することが増えてきているんですけどね。
恋愛の価値観のギャップは結構多い国でした。

坂口さん

食についてだと、
スパイシーだったり、脂っこかったり。甘いものも多いんです。
胃袋壊れそうでした。
お菓子は甘くて、主食は辛くて脂。
シュワルマ、カプサ、コシャリなんかがよく食べられてました。
エジプト行っててなんですが、イスラエルの方がおいしいです。

▲右下の料理はカプサ

坂口さん

生活面だと、娯楽に関しては充実しています。日本の映画もいっぱいあって、過去作を上映してました。
ファインディング・ニモとかやってました。
あと、物価がすごく安くて、1学期30万あれば節約とかはしなくていいです。

インド、モロッコ、エジプトって世界3大うざい国って言われてるじゃないですか。
でも、実際は、三丁目の夕日の姿があって、今は亡き日本の姿って感じがしました。

たいき

昭和な感じだったんですね。

坂口さん

カイロに行って思ったことは、日本がすごい身近だったことです。日本に行きたい若者が多い。カイロ大学の日本語学科は20名の定員に対して100名以上の応募者がいるんです。

たいき

そんなにいるんですか!

坂口さん

エジプトは、アフリカに位置しているくせに、中東情勢が偏りなく知ることができました。ニュースとかで日本では知りえない情報が流れてくるんです。ここで知ったことは、将来の役に立つと思います。
多くの日本人は、メディアの影響から、中東はイスラム教という考えに偏りがちだなって思いました。

▲サウジアラビアの大学で

“物事を始めるのに早すぎることはない”

たいき

今回北朝鮮バカとして取材しようとしたのに、すごく色んな国に行ってて、もはや旅バカですね。(笑)
ここまで来たら、過去の旅の経験も聞いてもいいですか?

坂口さん

いいですよ。(笑)初めて旅したのが中学のときで、アメリカに行きました。親にも友達にも内緒で。
反対されてモチベがなくなるのが怖くて。
こどもの時はお年玉とかをずっと貯めてて、そのお金で航空券を申請して。
筆跡を写せるシートがあって、親の筆跡をまねて書いて、ハンコ押して。
ニューヨークは19歳未満は一人で泊まれないんです。
だからまず未成年でも泊まれる場所を探しました。
やっとのことで日本人オーナーがやっている宿に泊まることができました。
オーナー曰く14歳でくるお客は初めてらしいです。

たいき

そうですよね。(笑)逆に宿を取れたのが驚きです。

坂口さん

初めての海外。英語しかない世界に絶望しました。
でも良かったこともあって、
当時できなかったことが、今は当たり前にできる。
自分の責任に重みがある。そう感じたときが一番成長できると思います。

たいき

そこまでして坂口さんを海外へ駆り立てたエネルギーは何だったんですか?

坂口さん

「ものごとをやるのに早すぎるということはない」ということですかね。
中2のときに、本屋でバックパッカーの本をみて、「一人で海外は面白そう!」
じゃあ、ひとりで行ってみるか。
中2病の極みでしたけどね。(笑)

飛行機一個乗れば、外国に行ける。アメリカに行ける。素直にすごいと思いました。
大学生になった今でも、それが一番印象に残っているんです。
今は思えない感情にぶつかることができました。日本語がない国ってあるのか!って思ったり。
「自分の目で見なければ気が済まない!」

たいき

親御さんは心配しませんでした?

坂口さん

一週間のニューヨーク旅行の口実は沖縄旅行ってことにしました。(笑)親には沖縄のエピソードを言ってあります。

坂口さん

高校の時は旅にあまり行ってなくて。

たいき

そうなんですか!

坂口さん

マダガスカルしか行ってないです。

たいき

行ってるじゃないですか(笑)。

坂口さん

マダガスカルは映画からでした。映画見て、調べて、面白そう、で行きました。
旅する同機はいっつもいい加減。
マダガスカルってジャングルだけなイメージありますよね。
行ってみたらビルやマックがあるんです!
食事は3日間ずっとマックでした。
フランス語と英語だから、全く分からないので、写真で選べるマックばかり食べてました。

ワオキツネザルとか世界遺産の剣山とか、日本と全く違う気候や環境を初めて知れました。
でも、向上心があって行ったのはカイロぐらいですかね。

たいき

そんなに旅して受験はちゃんとやりました?

坂口さん

ちゃんとやりました(笑)

旅する側から伝える側に

坂口さん

カイロ大学から戻ってきて、大学3年生のときに、TABIPPOとサウジアラビアの大学に入りました。
「旅で世界をもっと素敵に」を理念に、5つの事業を展開している会社の学生スタッフをやっています。
社員の人たちが、バックパッカーをやっていて、若者同士で旅する文化を創る会社です。
そこで、イベント事業をやっています。
旅をする側でもありますが、今は旅を発信する側にもなっています。
そこに入ったのがきっかけで、旅について考えるようになった。
学生スタッフなんてわいわいサークルみたいだと思っていたけど、インターンみたいでしっかりやっていて面白いです。
あとその会社のWEBメディア、TABIPPO.net(https://tabippo.net)でトラベルライターもやっています。

旅としては中東のヨルダン、イスラエル、ドバイ、オマーン。ギリシャと、アフリカはタンザニア、南アフリカ。

たいき

めちゃくちゃ行ってますね!

坂口さん

中東で初めて、言葉が通じる経験をしました。
よく言葉が通じなくても楽しいと言うけど、絶対に通じたほうが楽しいです!

中東の雰囲気はわかっていたんですが、アフリカのカルチャーショックのすごさにはびっくりしました。
時間にルーズってレベルではないです。時計が必要ない世界。
生真面目な人が行くとしんどい世界No.1です。
衛生的に気にする人がいるけど、インドに比べるとアフリカはマシですよ。

旅に出て、色んな価値観を受けいれられるようになりました。TABIPPOでもみんな自分の意見だけではなく、相手の価値観を受け入れ合うことが面白い。
行った国の数が多いから偉いとかないし、もし海外で危ない目にあっても武勇伝にしようと思います。

たいき

僕もタイに行ったとき英語が伝わらなくて困った経験があります。やっぱり言葉が通じると楽しくなりますよね。
坂口さんは旅するときに一番大事にすることはなんですか?

坂口さん

「無事に帰ること」ですね。
クレイジーに見えて安全志向。こう見えて危ない目にあったことがないんです。
旅しててもしっかり自己管理すればどこへ行っても安全なんです。

たいき

よく旅してる人で、危険な体験を武勇伝として語ってる人とかいますけど無いんですね。
すごく健全な旅人で安心しました。(笑)
今後の旅の予定などはありますか?

坂口さん

9月末から1月まで旅に行く予定です。
キルギスからシルクロード、イラン→トルコ。そこで帰ろうと思ってたんですが、1500円で行けるのでブルガリアも。あと、旧ユーゴスラビアの国々やバルト三国も。
航空券はもう買いました。もちろん行きのチケットだけ。(笑)

オーストラリアと北極と南極も行きたいんですよね~。
調べていたんですけど40万円もして。

たいき

そのまま世界一周しちゃいそうですね。

当たり前を疑うように生きる

たいき

そこまで旅ばかりしている坂口さんですが、軸みたいなものはありますか?

坂口さん

「自分のやりたいことをすぐやる」
考えるよりも先に足が動くんです。
全ての旅の原動力は知的好奇心。

「学びの多い旅にしたい」と思っているので旅に行く前にめっちゃ調べます。
世界遺産検定マイスターを取ると講師になれるんです。今1級まで持っているので、認定講師講座を4回受ければなれるので、世界遺産講師として、若者が若者に教える世界遺産を実現したいなと思っています。それが今の目標です。

たいき

世界遺産検定も受けてたんですね。とことん突き詰めてますね。
そこまで旅に没頭するバカになってよかったことはなんですか?

坂口さん

言われたことを鵜呑みにしない。
外に向ける興味の幅とアンテナが広がりました。
ヨルダンとか中東のことになるとアンテナが反応します。
もっとみんな旅に出れば、お互いに考えられるんじゃないでしょうか。
旅は帰ってきてからが重要で、その経験をその後の人生の何に変えていくのかが大事だと思います。

海外行きたい行きたいといってる割に行かない人が多いですが、一回行ってほしいです。リミッターが外れます。
僕は14歳で外れました。

たいき

他の大学生に向けて伝えたいことはありますか?

坂口さん

「当たり前だと思うことに対してすこしでも疑う習慣」をつけるべきです。
大学生の6、7割が勉強して就活して、就職する。
客観的にそれって本当にいいの?
周りがやってるから、外れるのが怖い。
ちょっとでも興味を持ったのならやってみる。
それが、自分の人生のターニングポイントになります。

高校生からの夢はスーツを着て働かないことでした。
満員電車とか無理!って思ってました。
普通に就職したら、それは無理だわって、アラビア語を勉強したり、旅をするなかで見つけました。
やりたいことが多すぎて選べないのは経験があるから。
大学生からたくさんの経験をしてみる。今がチャンス。それをつかむかどうかです。
流されない自分、自分の軸を持ちながら耳を傾けて行動する!!

たいき

自我を貫いているだけの人もいますが、周りにも目を配るところ素敵です。
坂口さんにとって、旅とはなんですか?

坂口さん

「人生の背骨」
軸なんて言う生半可なものではなくて体の一部。人生の一部欠けたらこまるもの。
背骨は折れたら死んじゃうから、もう一つの背骨として、アラビア語を入れたいです。
骨組みを強く、濃くしていきたい。それが当分のビジョン。

普通に就活も一つの背骨だと思っています。ただ、それ以外にもう一つ背骨を持ってほしいと思います。

あと、ブログも書いてるんです。中東と旅に特化したブロガーをやっています。やりたいときにやっているので、ぜひ見てくだい!!

クレイジーなだけではない本当の#旅バカ

北朝鮮、エジプト、中東、治安の悪いイメージがあるいわゆる「危険な国」へ旅バカは、どんなクレイジーな人なんだろうと思っていましたが、とても穏やかな人で安心しました。
旅する前に目的を決め、安全に帰るということを大事にしている坂口さん。彼こそ、旅の魅力を発信すべき人なんだろうと思いました。
Youtuberやタレントに憧れて、危険な国へ行く若者もいますが、それだけでなく坂口さんみたいな旅の仕方も参考にしてみてください。旅で世界は広がるし、もっと当たり前を疑ってみると視野が広がるかもしれませんね。

坂口さんのブログはこちらこちら

ライター紹介

taiki

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