成功する企業の特徴とは?サイバーエージェントのVCに聞いてきた!

みなさん、こんにちは。

今回はCyberAgent Capital(サイバーエージェント・キャピタル)でベンチャーキャピタリストをされている北尾崇さんに、成功する起業家に共通する特徴を聞いてきました。起業に興味がある人必見です!
そして就活生が気になる「ベンチャーと大企業、実際どっちが成長できる?」という質問もぶつけてきました。
大学3年の私もめちゃくちゃ勉強になりました。学生は特に必見です!

成功する起業家の共通点

リエ

本日はよろしくお願いします!

北尾さん

CyberAgent Capitalで3年弱ベンチャーキャピタル(VC)をやってます、北尾崇です。スタートアップの事業に投資して、成長のためのサポートをしてます。特に、スタートアップの中でもシード(プロダクトやサービスがまだリリースされていない状態)と呼ばれる初期段階から関わるのが僕たちの特徴で、投資先と長いお付き合いをしています。学生時代はメキシコで起業した経験があります。どうぞよろしくお願いします。


▲登壇する北尾さん

リエ

ありがとうございます。投資後も会社の成長のためにサポートするとのことですが、コンサルと似たイメージですか?

北尾さん

コンサルはある一定のプロジェクト期間内でクライアントの課題にコミットする仕事になりますが、僕たちVCは支援先に投資後から上場もしくはM&AまでのEXIT(投資回収)の期間、事業成長に必要なあらゆる面で長期的に支援をする仕事になります。VCは最終的に会社の価値を高めることが自分たちのリターンにつながるんです。

リエ

長期的なサポートとは具体的に何をするんですか?

北尾さん

例えば、その会社が創業期であれば、プロダクト検証を一緒に行ったり、クライアント候補を紹介&一緒に営業したりしますし、次の資金調達の支援を行ったり、ミドルのフェーズで組織を作っていく時期になれば、採用で自分も一緒に面接で口説いたり、第三者的に社員に対して相談を乗ったりしますし、レイターのフェーズでは上場に必要なことで支援をします。

リエ

なかなか幅広いんですね。
ベンチャーキャピタリストの立場から、成功する起業家に共通する特徴があれば教えていただきたいです。

北尾さん

いくつかありますが、起業家は折れないことが重要なんですが、折れないために「自分をニュートラルに見れる人」は強いなと思います。

リエ

どういうことですか?

北尾さん

起業家として自分のパッションを持ちつつ、自分や物事を客観的に見れる人ってことです。自分だけの物差しで物事を考えてしまうと、例えば、自分はうまくいくと思った商談がダメだったとき必要以上にダメージを受けてしまったり、裏切られるはずがないと思ってた仲間に見放され精神的に深いダメージを負ってしまったり。そういう状況では、実際の事実以上に、自分は事実を過大評価しすぎたり期待値を上げすぎたりしちゃってるんです。

リエ

起業家ってとにかく「自分」を強く持って周りを引き込むイメージでしたが客観性も大事なんですね。

北尾さん

はい。そういう意味で、起業家の「熱意と客観性のバランス」はよく見ています。あとは折れないに被りますが、シンプルな「粘り強さ」も重要だと思います。言い方を変えると、「その人にそれをやり続けられる理由があるか」だと思っています。1つの施策がうまくいって順調に階段を登るスタートアップなんて一社もありません。都度いろんな問題が起きながらも、粘り強くやり続けられる先に大きな果実が待っていると思っています。

リエ

起業家に限らず成功するリーダーには客観性と粘り強さが欠かせないのかもしれません。
VCの仕事の面白さは何ですか?

北尾さん

やっぱり自分が投資した会社が伸びているのを実感できると嬉しいですね。以前はどんな会社に投資しているの?と聞かれて答えると、そんな会社初めて聞きました、みたいに言われることが多かったです。
でも最近は、ニュースで聞いたことある会社ですね、と言われることが増えてきました。そうやって自分の関わっている会社が世の中に浸透してきてるのが実感できるとやりがいを感じます。あとは、一気にいろんな会社の立ち上げに関われるのは面白いかな。自分が経営者だったら一つの会社にしか関われないから。

リエ

私も「あの会社、私が投資したんだ〜」って言ってみたいです(笑)。

学生時代:メキシコでの起業

リエ

現在はスタートアップに投資する側ですが、学生時代はご自身で起業なさったと伺いました。

北尾さん

きっかけは大学在学中に先輩から誘われてCVSというNPO法人が開催するビジネスコンテストに参加したことです。メキシコで開かれていたんですが、僕はチームリーダーとして参加して、たまたま優勝できました。コンテスト自体はそこで終了だったんですが、優勝した時のアイデアにとても意義があるなと思って、大学を2年間休学してメキシコで実際に起業しました。

リエ

ええ!行動力がハンパないですが、もともと起業に興味があったんですか?

北尾さん

親がもともと経営者ということもあって、ずっと起業したいと思っていました。あとは海外がいいなと思って。

リエ

なぜ海外だったんですか?

北尾さん

僕出身が高知なんですけど、大学に入学して大阪に出てきたとき、衝撃を受けたんです。高知と大阪でこんなに違うのか!って。国内でこんなに違うなら海外行ったらもっと違うかなと思って海外旅行してみて、案の定自分の知らない世界に衝撃を受けました。それで、日本に留まっちゃうのはもったいないと思って、海外で起業したいと思うようになりましたね。

リエ

なるほど。メキシコでの起業の事業内容はどんなものだったんですか?

北尾さん

二酸化塩素を利用して空気中のウィルスを除菌、除去する製品を作って販売するというものでした。気体である二酸化塩素を固体にする技術を持ったベンチャーが日本にあったので、まずはそこに連絡して。それからメキシコに行って一緒に事業を立ち上げてくれるメキシコ人を探して、5人集めました。日本で資金調達もして、メキシコの大学の研究者の方などいろんな人に協力してもらいました。


▲起業仲間たちと

リエ

北尾さんは経済学部出身とお聞きしたんですが、事業内容はかなり理系っぽい感じがしますね…。

北尾さん

二酸化塩素とか細かい話は後から出てきたものなので、最初はビジネス的なニーズから考えたんです。メキシコは2009年に新型インフルエンザが発症した国で、メキシコ国内だけで1,000人以上、米国では万を超える死者が出ました。パンデミック状態で、当時はすごく大きなニュースでした。だから、空気の殺菌は大きなニーズがあると確信して、このビジネスアイデアに至ったんです。二酸化塩素を使おうとかは、論文などを調べていくうちに後から考えました。

リエ

そうだったんですね。異国での起業ということですが、苦労したことはありますか?

北尾さん

やっぱり異文化の仲間たちと一緒に成果を出していくのは大変でしたね。日本人同士でもスタートアップを作るとなると上手く連携して働くって大変なんです。それを、言語も文化もバックグラウンドも全く異なる人たちとやるってなると、なかなか一筋縄では行きませんでした。

リエ

何か工夫された点はありますか?

北尾さん

当たり前かもしれないけど、信頼関係ってすごく大切です。だから週末に仕事仲間の家族とランチしたり、相手の文化に溶け込んで、仲良くなれるよう努力しましたね。

リエ

異国の地での起業って、学生とは思えないご経験ですよね。圧倒されます。

北尾さん

失敗もたくさんあったし、満足いかないこともありましたよ。例えば、さっき話した除菌の事業は結局1年くらいでピポットして、コンサル事業にシフトしました。当時に戻れるなら、もっと違うやり方で、こうするのになあ、と思うことはたくさんあります。

リエ

上手くいかなかった部分も含めて、起業した際のご経験は、現在のVCのお仕事に生きているんですね。

北尾さん

その部分は大きいですね。起業家の気持ちに共感することは、この仕事をする上でとても重要だと思います。

後世に残るものを創りたい

リエ

北尾さん個人として将来の目標はありますか?

北尾さん

後世にまで残るものを自分の手で創り出したい!と思っています。
誰でも社会に大きなインパクトを残したいと思うじゃないですか。でもそれって突き詰めると、その人自身が有名になるだけじゃ足りないと思うんです。福沢諭吉は慶應大学を創った人で有名ですが、もし慶應大学がもうこの世から無くなってたら福沢諭吉は今ほど有名じゃなかったかもしれません。人は生きている間でしか知名度や存在感を発揮できませんが、もしその人が創ったものが残り続けるならば死後もその人は残り続けます。だから、後世にまで影響を与えられるような、長く続くもの、事業でも会社でもなんでもいいから創りたいって強く思ってます。

リエ

何を残せるか、が勝負なんですね。
そんな大きな夢を持つ北尾さんから、可能性をたくさん秘めた大学生読者に一言お願いします!

北尾さん

うーん。何かにチャレンジすること、そして必ず時代のトレンドに乗ることですかね。
起業でもソーシャル活動でも、そんなに大それたことじゃなくても、何かを始めるときは絶対時代の流れに歯向かっちゃダメです。トレンドを見極めて上手く自分の活動に取り込むことが大事かな。 

ベンチャー企業は成長できる環境か

リエ

最後に、就活界隈では「ベンチャーに就職するとめちゃめちゃ成長できる」という通説があるそうですが、北尾さんの立場からはどう思われますか?

北尾さん

真っ赤な嘘だと思います(笑)。そのフレーズはよく聞くんだけど、会社の大きさは個人の成長には関係ないと思います。例えば10人のベンチャーに入ったとして、そこで扱っているプロダクトが良いものじゃなかったら、自分が入っても学べることって少ないと思います。

リエ

たしかにそうですね。なんとなく人数が少ないと一人の守備範囲が広いので成長せざるをえないのかなあと思ってました。

北尾さん

大企業でもベンチャーでも、会社の規模は関係なくて、いかにトレンドに乗っていてセンスのある、将来性のある事業をしてるかどうかが重要だと思います。これからどんどん成長しそうなところこそ、自分が成長できる場所だと思います。

リエ

なるほど!世の中の就活生全員に伝えたいです。

北尾さん

それからもし「起業したい」もしくは「起業家を応援したくてVCに興味がある」という人がいれば、インターン生探してるので是非僕のツイッターに連絡してください!

リエ

えええ。私が応募したいくらいです。本日はどうもありがとうございました。

企業選びは恋人選び

たくさんの起業家を見てこられた北尾さんの言葉にはとても説得力がありましたね。
 
・自分をニュートラルに見ることの重要性。
・会社の大きさは個人の成長には関係ない。
・何をするにも時代のトレンドに乗ること。

改めて、学生の参考になる貴重なお話でした。

特に、企業を選ぶ際は大きさよりも将来性で判断。
恋人選びと同じですね。ちょっと見た目がタイプでも、将来性のない相手と付き合うのは時間の無駄です。今後成長していくポテンシャルがあるのか、それを見抜くための努力は欠かさないようにしましょう。

北尾さんのツイッターはこちら 
   

ライター紹介

Rie

文系女子大学生。アボカドが大好きです。

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